崩壊生成物


崩壊生成物(ほうかいせいせいぶつ)とは、核物理学において子孫核種としても知られる、放射性崩壊を経たのちの核種のことである。

崩壊生成物は、放射性崩壊や放射性廃棄物の取り扱いを考える上で極めて重要である。 実際、ほとんどすべての崩壊生成物が放射性物質である。 このため、ほとんどの放射性核種は単なる崩壊生成物であるだけでなく、崩壊系列によって最終的には安定した核種になる。例えば、鉛にはいくつかの同位体があるが、その中に崩壊系列が止まる安定同位体がある。

多くの場合、崩壊系列の生成物は元の核種よりも非常に強い放射性を持つ。 ウラニウムは純粋な状態では危険というほど高い放射性を帯びてはいないが、そこから自然に生成される瀝青ウラン鉱ラジウムを含有しているため、とても危険なものになっている。 同じように、トリウムを添加したガスランプの覆いは、当初は非常にわずかな放射性しかないが、数ヶ月経るとはるかに強い放射性を持つようになる。

放射性物質の任意の原子がいつ崩壊するのかを予測することはできないが、どんな崩壊生成物が生じるかについては予測可能である。 このため、崩壊生成物は元の物質の量や種類を知る上で有用であり、核関連施設の内部や周辺で放射能汚染のレベルを計測することなどに使われている。

崩壊系列

放射性崩壊で生じる崩壊生成物のほとんど全てが放射性である。このため、ほとんどの放射性物質は直接安定物質に壊変するのではなく、安定同位体になるまで壊変を繰り返すのである。このような一連の壊変を崩壊系列という。

こうした中間段階の物質は、しばしばその元となった放射性同位体よりもはるかに危険であることがある。純粋な金属ウランは危険というほど高い放射性を帯びてはいないが、ウラン鉱石である瀝青ウラン鉱ラジウムを含有しているため、とても危険なものになっている。ラジウムそのものも放射性があり大変危険なのではあるが、しかしその危険性の主たる要因は、崩壊系列の次の段階で生じるラドンなのである。

通常、放射性崩壊の崩壊モードには3種類しかない。すなわちアルファ崩壊ベータマイナス崩壊ベータプラス崩壊である。これらのうち、アルファ崩壊だけが質量数を4減らす。このため、いかなる壊変が起こっても質量数を4で割った余りは同じであり、あらゆる核種は4つに分類されている。ある崩壊系列に属する核種は、同じ系列のいずれかの核種から生成したことになる。

自然の状態では4つのうち主に3つの崩壊系列が見られる。すなわちウラン系列トリウム系列アクチニウム系列である。いずれの系列もそれぞれ異なるの安定同位体になって終わる。

このほか、硫黄-38など、もっと短い系列も多くある。





関連ニュース
関連するニュースはありません。

みんなのモバ辞書
Donuts ニュース
Donuts トップページ
不具合を報告する
大学受験生を応援するサイト みんなの受験体験記
© 2007 Donuts